災害対応ロボット•機器遠隔操作にホワイトスペース活用へ

摘要

総務省は、電波のホワイトスぺースを利用した「災害対応ロボット•機器向け通信システム」の技術的条件について、情報通信審議会に諮問した。ホワイトスぺースは、実際に通信や放送用に割り当てられた周波数帯のうち、干渉防止用に設けられた隙間帯域など使われていない周波数のことで、現在その有効活用に期待が集まっている。災害対策用のロボットや機器を無線で遠隔操作するために、現在は2.4GHz帯や5GHz帯などの電波が用いられている。しかし、同時に多くのロボットや機器に同一周波数が使用されると、電波が輻輳したり、入り組んだ建物では遠隔操作の途中で電波が届かなくなるなど、支障が生じる心配がある。そのため、電波の到達距離が比較的長く、複雑に入り組んだ建物などでも回り込んでいくことができ、映像やデータなどの伝送に十分な帯域幅が確保できる新たな周波数帯として、地デジ放送用の470から71MHz帯をはわめ、VHF帯およびUHF帯のホワイトスぺースを、これらの遠隔操作に利用したいという要望が高まっている。