超伝導線材「さらに長く」光格子時計「小型化が鍵」超小型加速器「実現期待」

摘要

では、具体的にどのような課題が想定されているのか。例えば、超伝導接合技術がある。現在、様々な超伝導線材が実用化されているが、その長さについては数百メートルレベルにとどまっている。また鉄系超伝導体などはセラミックスなのでもっと短いものしかできない。しかし、将来の市場を考えたとき、より長い超伝導線材が実現できれば、長距離直流送電ケーブルや超高磁場NMR、次世代加速器など、幅広い分野でのイノべーションが期待できる。これらの実現には、超伝導の機能を保ったまま線材同士を接合する技術が必要だ。原理的には、量子レベルで界面突き合わせの条件を制御することでジョセフソン接合の形成が可能だが、いまのところ実現することはできない。