未来へのパワーがなさすぎる日本の温暖化対策: 1970年代の産業公害との戦いや欧米の挑戦に学ぼう

摘要

2007年も世界中での異常気象発生のニュースで年が明けた。実際，日本も暖冬騒ぎで，スキー競技を延期せざるを得ないといったことが伝えられた。また世界でも，たとえば昨年1月に大雪が降った米国の東海岸で今年は一転して異常な暖冬。1月の上旬だというのに，ニューヨークのセントラルパークでは最高気温が22℃を越し，Tシャツで日向ぼっこを楽しむ写真がいくつもの新聞に掲載された。昨年の同じ頃ニューヨークでは，70cm近い降雪と記録的な寒波であったことを思い起こすと，この激しい気候変動が世界の不安を誘った。