車体剛性と乗り心地を向上する吊手棒の開発

摘要

鉄道車両の乗り心地に影響を与える振動特性は，その主構造である構体設計に依存するところが大きいが，これまでの振動測定によると,同一車種でもぎ装前の「構体」と「完成車」では固有振動数や減衰特性が大きく異なり，構体以外の内部骨組，車内設備や内装,床下機器等の「非構造部材」が振動特性に大きな影響を与えているとの知見が得られている。そこで，鉄道総研では,従来強度部材として考慮されていなかった,内部骨組などの非構造部材を活用した車体剛性，乗り心地の向上をめざした検討を進めている。