丹下の思いを継承し転用: 部材保存にこだわらず登録文化財を耐震補強

摘要

丹下健三氏が設計し、登録文化財にもなっている民間オフィスを公民館に転用した。文化財の改修では当初の部材を残すことが重視されるが、ここでは物質性よりも丹下氏の設計意図を尊重する形で改修が行われた。丹下健三氏が1950年代に設計した墨会館の改修工事が終了し、11月から公民館として利用を開始した。愛知県一宮市のホームページを見ると、「国登録有形文化財『墨会館』の見学•集会室の利用受付を開始します」と、新公民館が文化財であることを高らかにうたっている。