もしもバルバロツサ作戦が〇〇〇だったら……？

摘要

大粛清を象徴する犠牲者の1人、ミハイル・トハチエフスキー元帥が健在だったら、彼の元で磨き上げられていた縦深突破理論とドイツの電撃戦が真正面からぶつかり合うことになっただろう。　縦深突破とは、一定の広さを持つ敵正面に、数波に分けた攻撃を繰り返して確実に突破し、これを防ごうとする敵後方の予備部隊を砲撃や航空攻撃、空挺部隊で拘束する。そして突破に続く連続攻撃によって全体への戦果につなげていくという軍事理論のことだ。ロシア内戦に勝利したソ連軍は、この軍事理論の具現化を目指し、1930年代後半にかけて装備や兵力を整えていた。部隊の機械化を重視しているという点で、電撃戦ともよく似ている。