ものづくりを支えるマザーマシン高速・高精度加工を担う電気技術

摘要

1．はじめに機械を作る機械。それゆえ「マザーマシン」と呼ばれる工作機械。現在の産業は工作機械なしには成り立たない。あらゆる製造業が工作機械で部品の加工を行っている。日本の工作機械は戦前まで，軍需によって発展してきた。しかし，第二次世界大戦で壊滅的な打撃を受け，その後しばらくは開発を行うことができなかった。1950年代に入り復興してくると，国策も後押しして技術導入を積極的に行い，日本は工作機械の技術を吸収していった。高度経済成長期には，製造業の生産量が爆発的に増え，工作機械の需要も急増した。このような環境の中，日本は独自の技術力を急速に高めていった。