磁場による配向制御を用いた塗膜中のパール顔料の分光特性評価

摘要

樹脂中に分散させたパール顔料の光学特性を変角分光反射率測定により検討した。ワイヤーバーによるせん断場においてパーrnル顔料を配向させた塗膜より，磁場でパール顔料を配向させた塗膜のほうがパール顔料の干渉光の角度依存が大きくなった。共rn焦点レーザー顕微鏡観察により磁場配向させたパール顔料の配向分布はきわめて狭いことが確認され，干渉光の角度依存の違いrnは配向分布の違いを反映したものであった。また，磁場を利用してパール顔料を塗膜に対して傾斜配向させることで，樹脂表面rnからの正反射とパール顔料からの正反射を分離して観察することに成功した。樹脂中に分散させたパール顔料の光学特性評価にrnおいて，磁場による配向制御はきわめて有効な手法であることを示した。