全国こども福祉センターでの取り組み-居場所としての「社会貢献」の重要性

摘要

昨今，重大な少年事件が報道されるなど非行の問題がクローズアップされ,たびたび子どもの「居場所」について議論されるようになった.「居場所」とは，『広辞苑』によると，自分が存在する場所，自分の持っている能力を一番発揮できる分野とされている.不登校などで家族と折り合いが悪くなるなか，家庭や学校で「居場所」が見出せない子どもが増えている.かれらの「居場所」は今，どこにあるのだろうか.子どもたちのコミュニケーションは1990年代まで，対面でのやり取りが主流であった.一日の大半を学校で過ごし，友達や先生と直接やり取りし，帰宅後は家族と直接やりとりする.以上のような流れだった.