二次性肥満症をしっかり診断しよう

摘要

症例：62歳，女性.主訴：血糖コントロール.現病歴：X年，健康診断で1度肥満(BMI 26),耐糖能障害と高血圧症を初めて指摘されたが積極的に肥満治療はしなかった.X + 7年の健康診断でFPG130 mg/dL,HbA1c 7.8%と糖尿病，高血圧症を認めたため近医での通院加療を始めた.食事量制限と毎日の散歩を指示され，1ヵ月で体重は2 kg減量しHbA1cも7.5%と軽快した.しかし，その後も努力を続ナたが体重は減らず，次第に食事•運動療法に対する意欲が失せていった.3ヵ月後にはHbA1cは8.0 %と悪化したためglimepiride 0.5 mgでの内服加療が始まった.さらにその後，，一時HbA1c 7.5%まで軽快したものの，友人との食事会や，夕食後に果物を取る習慣がついたことから，HbA1cは悪化したため，glimepirideが増量されていった.X + 8年，glimepirideが2 mgまで増量投与されたものの肥満は2度(BMI 30.3)となり，HbA1cは8.5%と悪化傾向にあったため科へ紹介受診し,糖尿病教育入院となった.