「論語と算盤」に学ぶ

摘要

「渋沢栄一」が注目を集めている。2024年度に刷新される新一万円札の図柄のモデルで，今年の大河ドラマの主人公でもある渋沢栄一は，「日本資本主義の父」と呼ばれ，約480社もの銀行や事業会社の設立のみならず，約600もの医療·教育といった公益事業にも精力的に関わった人物である。実は当協会の設立に際して主導的な役割を果たした「日本鋼管株式会社(現JFEエンジニアリング)」もその内の一つであり，彼は発起人として1912年の同社設立に深く関わっている。したがって，間接的ではあるが，渋沢栄一の活躍がなければ当協会も設立されておらず，私がこの巻頭言を執筆する栄誉にも恵まれなかったかも知れない。