コストのかからない謝罪が効果をもつとき

摘要

本発表では、コストリー・シグナリングとしての謝罪の考え方の境界条件としての謝罪者の搾取的意図の蓋然性及び将来の関係からの利益の効果を検討した実験を発表する。具体的には、相手の搾取的意図の蓋然性が低く、かつ将来の関係からの利益が大きい場合、謝罪にコストがかかっていなくても相手を許すことが理論的に予測される。本発表では、その予測を検証した質問紙実験の結果を発表する。%The present study examined the boundary condition of the costly signaling model of apologies. In particular, a new model, a Bayesian model, predicts that the no cost apology will effectively induce the victim's forgiveness when the transgressor's benign intention is transparent and when the benefit from the interaction with the transgressor is sufficiently large. The reported vignette study supported the prediction.