「躾」による従業員教育の重要性と効果について

摘要

食中毒菌などによって汚染された食品を消費者が喫食した場合、多くの人が被害を受けることになる。なかには、重篤な健康被害を起こして亡くなってしまうこともある。平成12 (2000)6月に発生した某乳業食中毒事件では、自社の大阪工場製造した低脂肪乳などを原因として発生した食中毒事件である。調査の結果、 その原因は北海道の関連工場で製造された脱脂粉乳であり，同工場の停電事故時に黄色ブドゥ球菌が増殖し、産生したェンテロトキシンで脱脂粉乳が汚染されたとのこと。この事件は、 事件発生直後の対応が遅れ、商品回収に手間取り消費者への告知が遅くなつたので、被害者数は13,420人になった。微生物による食中毒の発生が判明した時には、迅速な対応が被害者数を抑えるポイントになり、7 Sの目的が微生物レベルの清潔さを求めている理由である。