2 次元熱流計算ツールとES とCFD の連成解析による放射形状建築外皮を有する建物の熱環境解析

摘要

壁体が平面で構成されるような一般的な建築外皮の伝熱計算は，1 次元の解析によって精度よく再現できることが知られている。しかし，近年では設計用ツールの進歩によって3 次元での設計が容易となり，曲面を利用した放射形状を有する建築物が増加している。こうした建築外皮の解析を行う場合，曲面形状によって異なる日射受熱の影響ならびに曲面の凹凸の向きおよび曲率等によって異なる熱流の向きや疎密を考慮する必要があるため，1 次元の熱流解析では不十分であり，より実現象に則した表面温度を計算するには2 次元熱流計算ツールを使用する必要がある。