高流速および高濃度濁水が付着藻類におよぼす影響: 流速及びSS濃度の変化と付着藻類の変化に着目して

摘要

ダムの治水?利水機能を維持し、持続可能な流 砂系を実現することでダム下流域における生態系 を健全に維持するためには、ダム貯水池における 適切な土砂管理が不可欠である。近年、ダム貯水 池における堆砂対策とダム下流～海岸までの生態 系保全のために、フラッシング排砂（洪水時に貯 水位を低下させて、貯水池内の堆積土砂を排出す る方法）や排砂バイパス（ダム湖に流入する洪水 時の濁水を、バイパスを通し、ダム湖を迂回させ ることで、ダム下流域へ排出する方法）の計画? 運用が始まっている。これらの手法は排砂に伴い 高濃度の濁水が発生することから、ダム下流域に おける河川生態系への影響が懸念されている（写真-1）。