廃棄樹皮から水熱抽出して得られた縮合型タンニンのマトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法による構造解析

摘要

縮合型タンニンは，コナラやアカシア属などの樹木の，rn主に樹皮部分に含まれる水溶性ポリフェノール化合物の一rn種である．Fig.1にその構造を示すように，縮合型タンニrnンは．フラバン-3-オール単位を基本骨格とする，平均分子rn量が数百から数千の重合体であるい．このタンニン主鎖をrn構成するフラバン-3-オール単位には，当該分子中に含まれrnるヒドロキシル基の数が異なる，複数の種類が存在する．rnこのように，縮合型タンニンは，様々な分子量やモノマーrn組成をもつ成分からなる複雑な混合系である．このタンニrnン成分は，従来，皮のなめし剤として広く用いられてきたrnが，現在は木材用接着剤や凝集剤としても実用化されていrnる．更に，抗酸化性や抗菌性などの様々な生理活性を有すrnるため2），最近では医薬品としての利用が期待されている．