橋梁間の海水ミストの流れ解析

摘要

沖縄県国頭村に位置する辺野喜橋は，辺野喜川を跨ぐ長さ35mの無塗装仕様の耐侯性鋼道路橋で，1981年6月に沖縄県にて建設された．同橋は，海岸線からの距離が約50mと近く，海塩粒子の飛来量が非常に多いため厳しい腐食環境下にさらされていた．そのような環境下において，桁内面側に極めて著しい腐食損傷と断面欠損が発生しており，2009年7月15日（建設から28年経過）に崩落した．そこで，安心·安全で，高耐久性な鋼桁橋を目指し，海塩粒子の飛来による腐食劣化メカニズムの解明およびその耐久性診断法の開発が必要である．本研究では辺野喜橋の橋梁モデルを製作し，その橋梁モデル周りの流れを可視化，及びPIV解析することで，流動と腐食の関係を明らかにすることを目的としている．