空調制御による学生の快適性評価と心拍変動との関係性の考察

摘要

脱炭素社会を実現するためには，省エネだけでなく生活の快適さとの両立を目指す必要がある．これまでに，本学学生を対象に冬季における家庭と文教施設での空調制御に対するアンケートを行った結果，文教施設での設定温度が家庭環境よりも高い結果がみられた．この理由としては教室空間の広さから，空調稼働時でも教室全体が十分に温まらない，電気代の自己負担がないという理由が主に挙げられた．また，省エネルギーと熱的快適性はトレードオフの関係にあるため，この問題を解決すべく適切な空調制御を行い最適な教室空間を構築する必要がある．本研究では，学生が実際に研究活動を行っている研究室空間で空調制御を行った際の主観的な快適感と心拍変動を調査する．