コロナ感染拡大に伴うマスク着用時の表情表出デバイスによるコミュニケーション補助

摘要

本研究では、新型コロナウイルスの流行によるマスク着用の一般化から起こるコミュニケーション上の問題の改善を目的とし、表情の中でも主に笑顔と、会話のきっかけを掴むために必要な情報としての口の開閉を表出する機器「Ex.Emotion」の製作とその有用性の提示を目標とした。実験結果から、「Ex.Emotion」の着用はマスク着用によっておこる問題に対して有効的な解決策である可能性が示された。しかし同時に配線やLED の重さの問題や、自分の表情がデバイスに出力できているか確認ができないといった問題点も浮かび上がった。この問題点を解決するために、マイコンボードの接続を無線にて行うことや、デバイスに表情が表示されるという点での信頼性を上げる方法を模索することが有効だと考えられる。今後は、今回見つかった問題点の解決と、機器の有効性を確立するためさらなる実験を行いたいと考えている。