がhマルチモーダルイメージング用金担持量子ドット/シリカ コア-シェル型ナノ粒子の合成法の開発

摘要

がhの画像診断は、腫瘍部位を特定し、その 病態を判断する上で極めて重要な医療技術である。発 光性半導体ナノ粒子である量子ドット(QD)は優れた蛍 光特性を持つことから医療イメージング用プローブと しての利用が期待されている。しかしながら、市販の QD には Cd などが含まれているため、その毒性が懸 念される。毒性軽減の手段として QD を生体不活性材 料によって覆う方法が挙げられる。また、材料の複合 化により、複数の検査装置を組み合わせて診断を行い ながら手術を進行させることが可能になり、病変組織 範囲の特定がより高精度となる。金(Au)は、バリウム やヨード等の X 線造影剤に比べ、原子番号が大きい ため、高い X 線吸収能を有していることから、高コ ントラストのX線CT画像診断への応用が期待されて いる。本研究では、QD の毒性抑制のために QD をコ アとし、生体不活性材料であるシリカでカプセル化を 行った(QD/SiO2)。また、粒子の多機能化を目的とし て、Au ナノ粒子を QD/SiO2の表面に担持させた (QD/SiO2/Au） 。さらに、粒子の生体内における血液滞 留性の向上のため、QD/SiO2/Au の表面に polyethylene glycol (PEG)を導入し、各種造影試験を行った。