片末端にカルボキシ基をもつセルロースオリゴマーの酵素合成と 特性評価

摘要

糖加リン酸分解酵素であるセロデキストリンホスホリラーゼ（CDP）を用いた酵素 反応により、天然には見られない構造や機能をもつセルロースオリゴマーを構築でき ることを報告している。また、CDP は基質認識の許容性が高く、これまでにこの特 性を利用して、 様々な機能性基が還元末端に導入されたグルコース誘導体をプライマ ー（糖アクセプター）に適用することで、還元末端が機能性基化されたセルロースオ リゴマーを創製している。しかしながら、カルボキシ基に代表される負電荷をもつセ ルロースオリゴマーの合成には成功していない。 これはプライマーの負電荷と酵素の 基質認識部位との静電反発によるものと推察している。