コハク酸を含有する層状 Eu(Ⅲ)イオンドープリン酸八カルシウムの合成と 擬似体液中での層間機能の評価

摘要

リン酸八カルシウム (OCP) は，水酸アパタイ ト (HA) 層と水和層が繰り返された層状構造を持つリン酸 カルシウムであり，骨再生医療分野で研究されている．こ の水和層に存在するリン酸水素イオンは異種イオンへ置換 できることが知られている．OCP 骨格中への異種イオンの 置換や層間有機修飾により機能化することで，様々な応用 が実現する．本研究では，OCP の Ca~(2+)を Eu (Ⅲ) イオン (Eu~(3+)) へ置換した光機能性 OCP (OCP:Eu) とコハク酸 Scheme 1. Illustration of OCP:Eu and Suc-OCP:Eu (Suc) により有機修飾した OCP:Eu (Suc-OCP:Eu) を合成 of this study. (Scheme 1) し置換された Eu~(3+)の配位環境を評価·考察した．