レーザー照射とα-ケト酸銅錯体を用いた 大気中銅微細配線形成と無電解銅めっきによる厚膜化

摘要

近年、簡便で安価な配線形成が求められている。従来の配線形成方法としてフォトリソグラフィ法があるが、 工程が煩雑であり高価な真空設備を必要とするため、配線形成にコストが掛かってしまう。そこで、プリン テッドエレクトロニクス(PE)が注目されている。PE は基板に導電性インクを印刷し、焼結することで配線を 形成する手法である。PE には導電性インクが必要不可欠である。一般的に導電性インクには、金や銀などの 貴金属ナノ粒子が用いられるが、安価な銅ナノ粒子が注目されている。しかし、銅ナノ粒子は酸化され易い ため、大気中で安定な銅源が求められている。本研究では、グリオキシル酸銅錯体を銅源とするレーザー照 射を用いた大気中銅配線微細形成と無電解銅めっきを用いた厚膜化を検討した。