放射線還元法における PtCu 原料イオン状態のナノ粒子構造への影響

摘要

先行研究では、担体と金属イオンを含む水溶液に放射線を照射することで触媒材料として利用される担持ナノ粒子が合成できることが報告されている1)。触媒の活性や耐久性を向上させるためには触媒の構造を制御することが不可欠である。しかし、ナノ粒子の構造を制御することは困難であり、構造を制御するためにはナノ粒子生成機構を解明することが重要である。本研究では一酸化炭素選択酸化(PROX)触媒や酸素還元反応(ORR)触媒として注目されているPtCuナノ粒子を担体に担持させた系について生成機構を解明することを目的とする。放射線照射前に金属イオンが担体上に吸着している場合と溶液中に存在している場合について、金属イオン状態が照射後に得られるナノ粒子構造へ与える影響を評価した。