Nd_2CuO_4構造 （T'構造）を有する 電子型銅酸化物における 還元処理による電子状態の変化とノンドープ超伝導のメカニズム

摘要

銅酸化物高温超伝導体が発見されて四半世紀が経過した1）.発見当初は爆発的に研究が行われたものの，20年が経過した頃から国内学会での発表件数が徐々に減り始めたと記憶している.さらに，2008年に鉄系超伝導体2）が発見され，高温超伝導の研究者の多くが鉄系の研究にシフトした.近年，国外での変わらぬアクティビティの高さに刺激され，国内での高温超伝導の研究を再び盛り上げようと「高温超伝導フォーラム」3）が発足した.本稿の内容は，そhな国内での研究のアクティビティが下がり始めた頃のセンセーショナルな発見に端を発する.