新世代1.6Lディーゼルエンジンの開発（第三報）－インテークスロットル方式LP-EGRシステムのためのモデルベース制御

摘要

地球規模での環境課題の一つである気候変動に対して，温室効果ガスの低減が必要であり，乗用自動車においてもより一層の低炭素化が要求されている．Hondaは「優れた環境性能」と「運転する楽しさ」を追求するための新世代革新技術群の一環として新世代1.6Lディーゼルエンジンを開発し，2013年モデル欧州CIVIC（Cセグメント，5ドア）に搭載した．表1にエンジン諸元を示す．本エンジンは，2012年に発売した新型2.2Lディーゼルエンジンでの低燃費技術に加えて，図1に示す技術を新たに導入し，欧州排出ガス規制Euro5に適合した上でNEDC (New European Driving Cycle）モードにおいてCO_2排出率94g/kmを達成した．本エンジンにおいてCO_2排出率を14.5%低減させた内訳を図2に示す．