超高温材料としてのNIMS開発Ir合金とSiC複合材料の可能性

摘要

超高温部材開発は、資源の少ない日本で高効率なエネルギー生産と環境保護の観点からきわめて重要である。超高温部材開発には、製造性の問題とともに耐酸化性·耐食性と高温強度を高精度に測定することが重要である。高精度な温度計測技術は最も基幹であり大きな役割を果たす。NIMSで開発中の被覆層を施したIR合金は、優れた耐酸化性と高温強度の両面を備える1700°C超級の超高温材料としての可能性を示す。NIMSで開発中のSiC複合材料は、優れた緻密性と高温強度維持性を兼備し、過酷な高温中性子照射環境下でも耐えうる原子力用材料としての可能性を示す。