モジュール型コンピュータを搭載したつくばチャレンジ用ロボットの開発

摘要

人とロボットの共存を目指して，人々が生活する日常環境下で自律移動ロボットを走行させる研究開発が盛hに行われている．その一環として，つくばチャレンジがつくば市内にて毎年開催されている．自律移動ロボットを実環境で走行させる際に，歩行者の通行の妨げ，接触時の衝撃緩和，および恐怖感を与えないという点でロボットの小型化と軽量化は安全に走行させる上で重要な課題の1つである．一方，つくばチャレンジの課題を達成することにおいて自己位置推定，進路上の障害物回避，特定の人物探索といった技術が必要である．これらの課題を達成するために複数の外界センサを使用するのが一般的であり，演算処理，通信および制御には高い処理能力が求められる．処理能力に優れたCPUを有するデスクトップ型コンピュータをロボットに搭載するには十分なスペースを確保しなければならず，重量も増加してしまう．また，長距離の自律走行，および複数センサの駆動によりバッテリを複数個積む必要がある．結果として，上記のような機能を考慮した設計にすると小型·軽量化が困難となる問題がある．