癒し工学への期待—福島の復興·まちづくりに果す役割

摘要

取り返しのつかない、予期しない放射線汚染に見舞われた地域、その復興と新たなまちづくりに対して専門知がどのような貢献ができるのかーどのような貢献をするべきなのか。癒し工学、和解の科学、そして発達心理学という3つの知の相互交流が地域に貢献できる方途を探り実践することを本研究は目指している。現在までのところ、いくつかの地域との交流の機会をもってきた。その結果、地域の人々の心情を知ることと3つの知との相互作用の糸口がいくつか見えてきた。今後は、これら糸口を基礎に、さらに広範な地域心情の見える化を行い、3つの知のまちづくりへの貢献を実質化していく。