動的共有結合を有するポリペプチド含有ポリウレアエラストマーの調製

摘要

ポリウレア-ウレタンエラストマー（PUE）はハードセグメントとソフトセグメントから構成されるマルチブロック共重合体であり、ハード相とソフト相でミクロ相分離構造を形成することで物理架橋点が生じ、ゴム弾性を発現する。合成ポリペプチドであるポリ（γ-ベンジルL-グルタメート）（PBLG）は高分子量でα-helix構造を形成し、自己集合する特性を持つ。そこで本研究では、PBLGと柔軟なポリマーとでマルチブロック共重合体を調製することで、PBLGの剛直なα-helixが自己集合し物理架橋点として振る舞い、PUEのような熱可塑性エラストマーとしての機能を示すのではないかと考えた。