メール作成を課題としたビジブルロボットとバーチャルロボットの比較検討

摘要

若者の間で広く利用されている携帯やパソコンによるメールコミュニケーションはこれらの情報機器を扱うことが難しい高齢者には便利なものとは言いがたい面がある。高齢者には電話などのように操作が簡単で使いやすいものが好まれるが、逆に場所·時間を拘束される電話は普段外出している若者には不便である。このように若者と高齢者では共通で使用できる便利なコミュニケーションツールが存在せず、たとえば高齢者と孫が継続的にコミュニケーションをとることが難しい。そこで、高齢者でも簡単に操作できるようなメールのアプリケーションを作成し、若者と高齢者が継続的に使用できる共通のツールの開発を目指す。近年、高齢者向けの簡単なインターフェースとして、音声で応答し親しみやすい身体性を持つロボット用いたインターフェースが注目されている。しかし、家庭用ロボットでは、家庭環境の多様な騒音に加え、マイクと発話者の位置関係が定まらず音響特性が変動する。さらに子供から老人まで幅広いユーザに対応する必要があり、接話マイクを用いた一般的な音声認識よりも認識率は低く、誤認識は避けられない[3]。