同期検波を利用したネット状近接覚センサの高機能化

摘要

人間とロボットとの共存を実現するためには, さまざまな環境下においても安全性を確保する必要がある. そのためにこれまで多くの外界計測センサが開発されてきた. そのセンサのひとつに非接触で対象物の検出が可能な近接覚センサがあり, ロボットの障害物回避などに応用されている.本研究室においてもこれまでネット状近接覚センサの開発を行ってきた. しかし, 本センサは対象物からの反射光強度により計測を行うため, 検出距離が対象物の反射特性に依存してしまい, 安全性に問題が残る. そのため, センサをさらに高機能にすることで安全性の向上を図る必要がある.そこで, 本研究ではネット状近接覚センサの高機能化を目的とし, 本稿では高機能の中でも, 特に長距離センシングを可能にする同期検波について述べる.