マイクロチャンネル適用を通した空調機用熱交換器の高性能化技術（今後の適用拡大における展望と課題）

摘要

空調機における省エネルギー化に対する要求は年々大きくなる一方，市場においては空調機の小型化が求められている．熱交換器は空調機の効率およびサイズを決定する上で最も重要な要素部品の一つであり，これまで多くの研究開発が行われてきた．空調機用熱交換器は一般的に銅管とアルミニウムフィンで構成されているが，2006年以降の銅価格上昇に伴い（Fig.1），一部の空調機製造メーカーでは製品価格を上げる一方，業界全体として銅に代わる素材開発に対する必要性が高くなった．フィン＆チューブ方式の銅管をアルミニウム管に変更することで（Fig.2），既存の生産設備を活用しながら代替材料の適用を推進することも可能であるが，性能低下と耐圧確保の観点から全ての製品に拡大適用することは難しく，マイクロチャンネル適用に関する技術確保が求められている状況である．