コロイド触媒によるシアンフリー無電解金めっきへの還元剤添加の影響

摘要

電子産業では電子部品の小型化、省スペース化が図られており、めっき技術の向上および開発が求められている。産総研ではこれまで、さまざまな金属ナノ粒子のポリマー表面や内部への金属ナノ粒子の分散由固定化に関する研究を行ってきた。そのひとつとして、ポリイミド等の樹脂基材にPtコロイド触媒を吸着させ、塩化金酸と過酸化水素を反応させることで、エッチングレスシアンフリー金めっきを報告した1，2）。しかしながら、pd触媒下ではこの反応速度が小さく十分なめっきの形成には至っていない。今回、Pdコロイド触媒下において塩化金酸と過酸化水素を用いた無電解金めっき浴にさらにアスコルビン酸を添加したところ、良好なめっきが得られたので報告する。