光学的計測を用いたブローイング法によるセラミック繊維生成過程の解明

摘要

著者らはノズル最適化の第一段階として，様々なノズル形状を作製し，噴流の流速測定と製繊を行うことによって製繊に有効なノズル形状及び噴流構造を模索した．その結果，流れ方向に軸を持つ筒状の噴流構造が繊維生成に有効的であること，さらに溶融体の落下位置における噴流形状の違いがショット含有率及び繊維径を大きく左右することが明らかとなった．このように経験的手法から，製繊に適した噴流形状の傾向は得ることができたが，大幅なショット含有率低減は実現できていない．ノズルの最適化を行うためには，流れ場の中で繊維がどのように生成されるか過程を知る必要がある．そしてその結果に基づき，製繊を促す流れ場を特定することが重要である．そこで本研究では，セラミック繊維生成過程を調べることを目的とした．そのため，噴流の速度を変化させた時の製繊状況の違いを可視化とショット含有率から調べ，効率的に製繊される流れ場内において溶融体が繊維化する過程を明らかにした．