(Removed_C1-1-1) 有限要素法を用いた自己無撞着場理論によるジブロックコポリマーマトリクスの相分離構造解析

摘要

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)をはじめとした先進複合材料は金属材料と比較して比強度·比剛性に優れていることから，航空機をはじめとした輸送機産業への適用が拡大している．しかし，複数の材料により構成されている先進複合材料はマトリクス樹脂，繊維および樹脂-繊維界面のそれぞれが破壊の起点となるため，これら全ての箇所での改質および破壊挙動の解明が必要である．マトリクス樹脂単体の性能向上には異種ポリマーのブレンドによる相分離を用いた研究が行われており，相分離により得られる高次構造の中には単純に混合比に応じた異種材料特性間の特性を示すわけでなく，特異的な特性を示すものも発見されている 1)． その一方， ポリマーブレンド系では相分離周期が大きくなるため物性の低下を引き起こしやすい．したがって，?程度のスケールで相分離を引き起こすように制御を行う必要がある．具体的には，異種ポリマーブレンド系への相溶化剤の添加，または異種ポリマーが化学的に結合したブロックポリマーを用いることで解決が図られている．