DCマグネ卜ロンスバッタ法で作製した SnO_2薄膜センサによるホルムアルデヒドの測定

摘要

近年，新築住宅やマンシヨン等の内装に用いられている建材，塗料，接着剤などに含まれる揮発性有機化合物（VOC)の代表的な化学物質であるホルムアルデヒドが化学物質過 敏症を引き起こすとして問題となっている.現在，ホルムアルデヒドの測定方法には，検知管や捕集 管などを使用した機器分析法，GC(ガスクロマトグラフ）や 比色法などを使用した簡易測定法などがある.しかし，これ らの方法は，繁雑な処理過程と専門知識·技術及び専門の 機器が必要であることに加え，測定結果を即座に得ること， 多量の測定を一度に処理することが困難であるという問題 点がある.そこで本研究では，DCマグネトロンスバッタ法により， SnO_2薄膜型センサを作製し，ホルムアルデヒドに対する 特性を測定し，他のガスとの識別法を提案する.なおホル ムアルデヒドの室内濃度はWHO(世界保健機構）で基準値 を0.08ppmと設定している.