太陽光発電量予測に向けた気象庁メソ数値予報モデルの日射量予測の地域特性

摘要

太陽光発電電力の主な変動要因である気象要素の予測は，太陽光発電電力の推定や他の発電システムと連帯した電力系統の安定化を図るためにも必要である。最近の発電量予測に関連した研究にういては大関（2010）によるレビュー報告がある。また，気象庁メソ気象数値予報モデル（MSM）のGPVデータを用いた工学的な手法による発電量予測の研究もある。MSMは物理モデルであり，この出力結果を用いて，翌日の発電量予測を行うためには，MSMの予測する日射（短波放射）量が地上の観測値に比べてどのくらいの予測誤差が含まれているのかを把握する必要がある。気象庁ではルーチン的な日射量予測の検証は行っているものの，太陽光発電システムではより詳細な時間·空間的な予測誤差の特性を明らかにすることが求められている。我々はこれまで関東地方に焦点を当てた予測誤差の検証を行ってきた。本研究ではMSMで予測された日本における地域毎の日射量予測特性を調べた。