触媒付きディーゼルパティキュレートフィルタにおけるPM堆積量の高精度推定法

摘要

本研究では，再生を行う判断基準としてのPM堆積量を知るため，DPF差圧や温度等の情報からPM堆積量を精度良く推定する方法を追究した．口径および長さの異なる数種のDPFを試験用エンジンの排気管に装着し，PMを捕集した．DPF差圧をDPF入口動圧で除して算出される流動抵抗係数ζとDPF単位体積当たりのPM堆積量M_(w/o)との間に顕著な相関関係が存在し，DPF口径，長さおよび容量が異なっても本相関関係が維持されることを見出し，さらに，流動抵抗係数Cをアイドリング運転時の初期流動抵抗係数ζ_0で正規化した修正流動抵抗係数ζPM堆積密度M_(w/o)のみの関数であることを見出した．この関係を用いると，触媒担持に基づくDPFハニカム閉塞率の増加やハニカム格子密度が異なるDPFの場合においても，DPFにおけるPM堆積量および担持された触媒によるPM酸化量の高精度推定を可能にした．