ディーゼルパティキュレートフィルタ内のアッシュ堆積·輸送に関する研究（第4報）: アッシュ輸送の観察およびアッシュ堆積形態の詳細解析

摘要

本研究では，連続燃焼式の軽油バーナーを搭載したディーゼル粒子発生器を用いてDPF へのアッシュ加速堆積を行った．既報において，アッシュ堆積形態は再生時にDPF 内に堆積しているスート量が強く影響することを報告した．そこで本報では，スート堆積量を主たる実験変数とし，強制再生時に生じるスートおよびアッシュ輸送メカニズムを詳細に調べた．初めに，X 線CT 撮影によりアッシュ堆積形態の違いを非破壊で調査した．また，再生前後の画像を比較することにより，再生によるアッシュ輸送現象の有無を明らかにした．さらに，CT 三次元データを用いた画像解析を実施しアッシュ堆積構造の詳細解析を行った．次に，アッシュ堆積メカニズム解明のため，フルサイズDPFを用いて，スート堆積量を変化させた際の再生時のスートおよびアッシュ輸送挙動のin-situ 観察を行い，再生時のスート酸化挙動の違いおよびアッシュ堆積過程を明らかにした．