曲げモーメントと引張力が同時に作用する試験方法とHOTプレス材で製作された部材の高速破断特性

摘要

車両の衝突は車体を構成する骨格の大変形を伴う複雑な現象である．そのため，解析は車体を詳細にFEMモデル化したフルカーCAEが多く用いられる．しかし，モデル化には多くの時間と工数が必要であり，課題となっている．その対応手段として，車両開発の前に側面衝突で使用するアルミハニカムの単体テストを行い特性を把握する手段がある．しかし，衝突中の車体骨格には多くの荷重が複雑に作用する．それらの荷重を単体テストで忠実に再現するためには，歯車やスプリング，ダンパーなどで拘束条件を工夫した複雑なテストが必要となり，大きな装置が必要になるばかりでなく，テストそのものに時間がかかり開発スピードに間に合わない場合も考えられる．