次世代EVコンセプト車（C·ta）の開発（第2報）－CO_2削減と3R

摘要

本研究では，JARIが開発した超軽量コミューターEV「C·ta」のライフサイクルCO_2を算出した．コミューターEVは，ライフサイクルに占める素材·車両製造時の環境負荷が大きい．特に，今回のCFRP軽量車は，CFRP製造の環境負荷が大きいため，その傾向がより強く生じた．よって，コミューターEVでは，電費の向上だけでなく，製造時の環境負荷削減も積極的に進める必要がある．ただし，今回の定量的分析では対象としていないが，炭素繊維の原単位が生産効率向上により下がり，かつ，リサイクル材を活用するようになれば，CFRP由来のCO_2は大幅に減少することが期待できる．この効果を定量的に分析するには，リサイクルCFRPのインベントリデータの収集，および部材の要求する物性に応じたリサイクル材の使用量を把握することが必須となる．