次世代EVコンセプト車（C·ta）の開発（第2報）－ライフサイクルCO_2分析

摘要

本研究では，C·taのライフサイクルアセスメント（LCA）を行い，ライフサイクルでのCO_2排出量を分析した．ガソリン乗用車のLCAは，さまざまな結果が公表されているが，一般に日本の場合，使用時のCO_2排出量が全体の8割強を占める．一方，C·taのような近距離コミュータの場合，燃費が良く，走行距離が短く，EV駆動システム（電池，モータなど）で非鉄金属を多用するため，ガソリン車と比べて，ライフサイクルに占める製造時のCO_2排出比率が大きい．また，CFRPは従来車のボディ鋼板に比べ，製造時のCO_2排出量が大きい．以上より，当該車両のCO_2排出量を，使用段階のみを対象としたWell to Wheelではなく，製造段階も含めたライフサイクルで評価することは，きわめて重要である．