エアロゾルデポジション法により作製した赤外透過セラミックス·コーティングの検討

摘要

エアロゾルデポジション（AD）法は、キャリアガスによってエアロゾルン化した粉末を基板へ吹きつけ、微粒子の常温衝撃固化現象を利用したコーティング技術である［2，3］。AD法は、高いコーティング·レートや室温コーティングなどの優れた特徴があり、幅広い用途で各種デバイスへ応用開発されている［3］。AD法でコーティングされた形成膜は緻密で透明性が高く、光学応用に適している。AD法によるイットリアコーティングは、耐プラズマコーティングに向けて開発実用化され、AD法によるフッ化バリウム基板へのイットリアコーティングを赤外光学部品へ適用することが期待される。また、室温コーティングであるため、熱衝撃に弱い基材や基材、コーティング層間の熱膨張率相違によるコーティング層の劣化に対して有利である。そこで本研究開発ではAD法によりフッ化バリウム基板へイットリアのコーティングを試み、赤外応用への可能性と赤外光学部品としての機械強度改善を検討した。