地産地消型スマートグリッド自律分散制御のためのFeedback-Nash均衡解導出

摘要

新エネルギーは，都市郊外への電力供給用途や発展途上国の開発用途として期待されている［2，3］．分散型の新エネルギー設備を用いることは，発展途上国の開発にとって，地質学的利点，少額の初期投資によるエネルギー自給，リードタイムの短さ，設備の可搬性といった性質が，都市計画を融通の効きやすいものにし，強い利点となる．都市郊外の電力設備用途としては，送電ロスの軽減が特に強い利点となるだろう［2］．さらに自然災害等により都市部との電力輸送が途切れた場合などについても，災害地支援として可搬性が大きな利点となる．上記のように小規模分散型のエネルギー源や蓄電池を基盤に据えた電力システムは，都市郊外あるいは発展途上国の開発，災害地支援といった状況において優れた性能を示すことが期待される．