ロボットと生きるために必要な法制度とは～自動運転自動車を題材に

摘要

ロボットや人工知能が発達し、研究室や工場を出て、市井の人間とともに暮らす時代が来ようとしている。これに伴い、人間の安全や社会の秩序を守るため、ロボットや人工知能を規制する法制度の要否やその内容が議論されはじめている。しかし、なぜ法制度が必要なのか、その内容はどのようなものか、については、理解が共有されていないと感じられる。本稿は、自動運転自動車を題材に、規則と規範、立法目的と技術の関係を論じる中で、ロボットや人工知能の社会実装に必要な法制度のあり方の概要を述べる。