可視光·遠赤外光同軸撮像システムの実装と評価

摘要

本研究の目的は，色画像と温度画像を同一の視野で撮影するための，可視光·遠赤外光同軸システムの実装方法について示すことである．可視画像に加えて遠赤外画像を利用することの効果として，対象物の温度を知ることができるため人の認識に役立っ点や，照明が必要でないためナイトビジョンとして利用できる点が挙げられる．従来の方法では色画像を撮影するカメラと遠赤外光を撮影するサーモグラフィを並べる方法であったため，光学的に視差が生じる点が課題であった．これに対して，可視と遠赤外の画像を同一の光軸で撮影し，かつ高精度に位置合わせを実現した研究[1]や，防塵性を考慮したシステムの研究［2］の例がある．