香りと気流の複合評価に関する研究: その2　快適性の心理評価と生理量測定に基づく検討

摘要

これからの快適空間の創造にあっては、単一環境要素のみならず温熱·音·光を含む複数の環境要素の複合的活用が必要だろう。本研究は、香りと気流の2要素を取上げて、室内での連続または間欠的な香り曝露に加えて気流が存在する場合に、順応の程度や2要素の相乗·相殺効果を含めた心理評価手法と特性の把握を最終目標とする。本報では、前報の評価因子抽出と基礎的な心理評価傾向の検討に続けて、香り評価と気流評価から、順応の基礎的な確認と相互影響の検討、および唾液と脈波を用いた生理量に基づく実験参加者の刺激に対する影響の検討結果について考察する。