エッジコンピューテイングにおける制御ロジックの位置付け

摘要

1980代後半から1990年代前半にかけて，日本ではいわゆるファジィブームがあり，ファジィテクノロジーによる制御のインテリジェント化の可能性が示された。この可能性が示されたことは，線形制御理論では限界があるという認識や現代制御理論では専門家以外には扱いが難しすぎるという認識，つまり「産業界における現実の壁」を越える可能性を示すものでもあった。そして多くの技術者が，ファジィ制御を実用化するために制御データの詳細な分析を行なうようになった。その結果，ファジィテクノロジーを利用しなくてもインテリジェント化，高度化ができることが次々に見出された。このような動向に伴い，コントローラユーザからのニーズも高度化，多様化していくことになった。ニューラルネットワークも同様であり，日本以外でもデータ活用への注目度を高めたことは，大いなる産業貢献であった。これらが，第2次AIブームである。