磁性めっき線を用いた環境発電用漏れ磁束回収コイルにおけるコアの影響

摘要

我々の身の回りには光や熱，振動，電磁波などの微弱な環境エネルギーが多く存在しており，電力への変換が可能である。これらのエネルギーから電力を回収して，センサなど他の機器に利用する環境発電技術が近年盛hに研究されている。環境中の微弱なエネルギーの一つとして漏れ磁束がある。磁束は様々な場所から漏れ出しており，コイルを用いることで電力への変換が可能である。漏れ磁束から電力を回収する場合，回収できる電力はコイルのQ値に比例する。しかし数百kHzの磁束がコイルに鎖交すると表皮効果や近接効果により交流抵抗が増加する。そのためコイルのQ値が低下し，回収できる電力は低下する。より多くの電力を回収するためにはコイルのQ値を増加させる必要がある。